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「で…」
書こうと大きく息を吸い込んで、
用紙に向かったと思ったら、
突然私たちの顔を見つめて一言。
奥園さんの字を心待ちにしていたため、
『スコン』と抜かれた。
「・・・はいっ。」
視線はどちらかと言えば私に向いている為、
奥園さんの『で…』に返答する。
どんなことを言ってくれるか、ちょっとワクワクする。
奥園さんは大きく息を吐いたかと思ったら、
その辺の塵さえも吸い込んでしまいそうな勢いで
大きく息を吸い込む。
「おい…鼻の穴広がってるって。」
隣の孝平さんも、奥園さんの雰囲気に圧倒されて
普段だったら遠慮してしまうようなことを
ついつい口を滑らせている。
女性に…『鼻の穴広がる』って…
・・・・ってか、この二人なら日常会話かしら?
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