番外編 ３

止めるなら…今のうち？

「咲子先生…止めるなら今のうちです。
まだ、もうお一方のご署名もまだみたいですし、
良くお考えください。ご自身はこんなにかわいらしい顔立ちで…
隣にいるのは、日々の仕事にかなりくたびれてるこんなおっさんなんですよ。」

あーーー。それ…
そう言っちゃうのも奥園さんだからだよね。
私の事がかわいらしいなんて、とんだ節穴だし、

くたびれるほど自分の仕事に没頭するなんて素敵な事だし…
くたびれているのも哀愁って言っちゃえば
プラス要素なのよ。

良く…良く…良く…よぉおおおおおーーく
考え抜いた結果だから大丈夫。

クスッと笑って隣を見ると、
普段から言われ慣れているらしい孝平さんは
腕組みして不貞腐れ顔してふんぞり返った格好で座ってる。

ちょっとこういう顔も…好き。