2843人が本棚に入れています
本棚に追加
私の大好きだった人は、
そう言う人だった。その事だけを胸にしまって
新しい幸せに向かって歩いて行こうって
決めたんだから…。
そんな思いが胸いっぱいに広がって、
どんな言葉も見つからず、
奥園さんを見つめていると、
奥園さんはコクリと頷いて、
署名してくれた。
『奥園 真理子』
真理子さんって
今度、そう呼んでみようかな?って思ったけど
奥園さんは奥園さんって感じが
余りにもピッタリすぎて
真理子ってイメージが全く浮かび上がらなかった。
すべてを書込んだ奥園さんは、
書いている間中止めていた息を大きく吐き、
気合を入れたかと思ったら
ニッコリと笑って、
「木崎先生。おめでとうございます。お幸せに!」って
長年の相棒に笑顔を向けていた。
最初のコメントを投稿しよう!