第1章

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そして俺は今、ウラル戦線の塹壕の中で89式小銃を構え、数百メートル先にいるドイツ軍を睨んでいる。 退くことはわれ知らず みよや歩兵の操典を 歩兵の戦は射撃にて 敵をひるませその隙に 前進前進また前進 肉弾とどく所まで わが一軍の勝敗は 突撃最後の数分時 歩兵の本領ここにあり あな勇ましの我が兵科 会心の友よさらばいざ ともに励まんわが任務 突撃の号令を待つ俺の耳の奥では、歩兵の本領の歌が繰り返し何度も流れていた。
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