第三章 洗濯物

4/6
24人が本棚に入れています
本棚に追加
/42ページ
今日は靴が汚れてるから、私は今日の自身の外見が不満だ。 私にとって、靴はアイデンティティ 脚に自信があるわけではない。 靴によって、足元に自信を持つんだ。 明日、もう一度新しい靴を探しに行くことにしよう。 今日もまた西荻窪の飲み屋街を通って、帰宅した。 いつもより人が多かった気がするけど、どんなに盛り上がっていても私はそこに交われない。 楽しそうな人達を見ながら、どこか自分が浮いてしまってるような気がする。 周りからしたら私のことなんて目にも入ってないはずなのに、私からは周りが気になる。 手を繋いで隣を歩く彼とでさえ、別世界にいるような感覚に陥っていた。 彼はあちら側の人間で、私一人が取り残されている。 飲み屋街を抜けるとそんなアホな考えはスーッと消えていた。 帰宅後、洗濯物は私が取り込んで、畳んだのは言うまでもない。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!