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目が覚めると見知らぬ部屋にいた。
「目が覚めたのですね」
【メイド長…ここはどこだ?】
「魔王様のお部屋でございます」
【そうか…】
「それと、宰相様がこれからこちらに参ります」
【そうか…それはそうと横で眠っている赤子は一体何だ?】
「これは魔王様の乳母の子です。乳母の者はただいま席を外しておりますゆえ、後程紹介致します」
【よろしく頼む。この体では自分のことすらまともに出来ぬからな】
「後、魔王様が念話を使える事は私と宰相様だけの秘密で乳母の者には伝えないようにして頂きたいのですが、よろしいでしょうか?」
【何故?】
「乳母の者をこれ以上驚かせたくはないからです」
【ふむ。分かった。腹が減った等の合図は泣いて知らせればいいのだな?】
「はい。それに赤ん坊は泣くことがお仕事とも言えるものですし、その方が自然かと」
【成程な。何か用があれば貴女か宰相に念話で知らせるとしよう】
「よろしくお願いいたします」
そう言うと、メイド長は部屋から出て行った。が、少しして戻って来て自分を抱き上げて部屋から連れ出して行く。
何処へ行くのだろうか?
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