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あれから、2年程経ち、我も自分の事は殆ど自分で出来る様になった。
我の乳母というセレンという女も、最初会った時はかなり痩せていて顔色も悪かったのだが、今ではすっかり健康そうな見た目になっている。
我と共に育ったセシルもすくすくと何事もなく育った。
そしてセレンはあまりものを知らないようで、我がこの世界――始創世界エンド――についての勉強をしている時に、メイド長が我と机を並べさせ一緒に勉強しなさいと言い、共に学んでいた。
セシルは我の様に知識はないので文字の読み書きからの勉強だった。
だが、まだまだ幼児ゆえすぐに気が散って遊びに行ってしまう。
だが、この世界の勉強は中々面白い。
特に歴史の勉強は史実と事実との食い違いを見つけるのは楽しかった。
我は書類上だけでだが、この世界の歴史をリアルタイムで見続けてきたのだから実際にはこうだったと言っては歴史を教えてくれている先生を困らせていた。
おかげで歴史を教えてくれる人は何人も変わってしまった。
それに魔王の仕事も行っているから我は中々忙しい幼少期を過ごしていたと思う。
それでも、周りが我の体を思っていてくれている故、天使時代の頃よりはずっと楽だった。
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