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「まだ首も座っていませんね…生まれて間もないといった所でしょうか」
この体は生後すぐの体なのか。かなり不便だな。
【すまない。失礼する】
「え?この声は何処から…」
自分からの念話に驚いたのか辺りを見回す二人。
その二人に向けて再度念話で話し掛ける。
【我が名はルシフェル。貴女に抱えられている赤子だ。肉声では話せない故、念話にて話している】
赤子が念話を使った事か、はたまた自分の名前にかは分からないが、二人がギョッとした顔でこちらを見つめてきた。
「……ま、魔王様はルシフェル様という名前でよろしいのでしょうか?」
少しして頭の中で整理がついたのか宰相がこちらを向いて話しかけてくる。
【魔王かどうかは知らぬが我が名はルシフェルで合っている】
「あの椅子に座れた時点で魔王様でございます」
【何故魔王に拘るかは知らぬが…】
「今は魔王様が!まともな魔王様が必要なのです!!私の仕事の時間を削り仕事を増やす馬鹿共に、仕事の時間を減らされない為の魔王様が必要なのです!!」
宰相よ…神のせいで苦労掛けたな…
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