(10)新たな物語

7/17
前へ
/59ページ
次へ
元は捺さんと烈さんの住んでいた部屋に私が住むコトになった。 烈君は階下にある哲子さんと俊也さんの部屋に引っ越した。 私は捺さんの指示で元はゲストルームになっていた部屋を自分の部屋にした。 捺さんと寝る場所が別なコトに驚く。 覚悟を決めて引っ越して来たのに、 これでは唯の同居で夫婦とは言えない。 捺さんの真意が訊きたい・・・ 荷物の片づけが一段落ついたのは午後3時頃。 とりあえず、 隣の部屋の方へ挨拶に伺う。 表札は『相馬』 「相馬さんか・・・」 私はインターホンを鳴らす。 出て来たのは若い女性。 「隣に越して来た桐生・・・」 私達入籍していないし、 藤ヶ谷と名乗って方がいいのかな? 「あ・・・捺君の婚約者? 初めまして、 相馬美苑(ソウマミソノ)と言います」
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

204人が本棚に入れています
本棚に追加