(10)新たな物語

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「捺君は若いのに仕事だ出来て、 素敵な男性だと思うわ」 捺さんは猫を被っている所があるから、 好印象なのは仕方がない。 2時間ぐらいお喋りして、 部屋に戻ったのは17時過ぎ。 リビングで寛いでいると17時半過ぎに捺さんが濱部社長と連れて帰宅した。 「これやるよ」 捺さんは私に小さな優勝カップをくれた。 「コンペ優勝したんですか?」 「これは参加賞だよ。 留奈さん」 「参加賞??」 「今日の捺のスコアは最悪だった。 そうだな・・・捺」 「うるせぇよ」 全面硝子から見える東京の風景は夕映えに染まっていた。
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