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多分、恋愛小説。ちなみに俺に友達くらいはいる。
ただ、皆彼女に忙しいとかで相手にしてくれないだけだ。
「どーせ彼女いねぇよ」
「でしょうね」
それも含めてか、と、ちらり、と見てくる女子に舌打ちをした。
俺は読んでいた週刊漫画雑誌にまた目を落として、ぽきっ、とお菓子を折り食べる。
「なぜあなたに彼女が出来ないのかしらね」
「さぁな」
「あ、ごめんなさいね」
「いきなり謝るとか傷つくわ!」
まだ十七になったばかりの年齢で、もちろんそういう事にも興味がある。
欲しいと言ったら欲しいけれど、欲しいと言って簡単に手に入るものでもない。
女子は組んだ足の上の小説のページを捲る。
「そういうお前は?」
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