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君は今、私の話を聞いて恐ろしいと感じた。
ところが、世の中には同じ話を聞いて、楽しそうと思う人間もいるんだ。
犯人側に共感する人間だ。
快楽殺人者というヤツは、今、この瞬間にも、どうやって人を殺そうか、次の被害者は誰にしようかと考えている。
ところが、被害者側の人間は、今日にも自分が襲われるなんて夢にも思わない。
前もって計画された快楽は悦びに変わる。
想像すらしていない恐怖は人を絶望の淵に叩き込む。
恐怖に歪む顔が見たくて見たくて仕方がない人間というのもいるんだよ。
わかるな?
ある人間の快楽は、他の人間を恐怖に陥れ、ある人間の恐怖は、他の人間に快楽を与え得る。
だから、もう抵抗するな。
手元が狂って右眼を傷つけたら大変だ…。
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