願い事は叶うものではなく叶えるもの

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§  あれからおよそ一週間が経ち、色々と調べてみたものの、結局、月曜日にリスタートしたあの日ぐらいしか大した変化はなかったのだった。  そして何故再び月曜日に戻ったのか、その原因はさっぱり分からん。  後もう一つ、些細な変化と言えば先週の月曜日、俺はコンビニに寄らず千代ちゃんと登校した事で変わってしまったのか、昨日の月曜日にコンビニに行っても千代ちゃんはいなかった。  本当に千代ちゃんはコンビニでお昼を買うことが少なく、もし仮に千代ちゃんと立ち読み週間を作るには先週の月曜にコンビニに立ち寄る必要があったのだ。  けれど千代ちゃんとお近づきになる条件はしかし「ジャンプー」である事は間違いなさそうである。  今朝、俺は友達のジミーズ二人が今週のジャンプーを読んでいたので一緒に見ていたのだ(本当は昨日読んだけど二人が話しかけても無視するから暇つぶしのため)。  そしたら千代ちゃんがジャンプーに釣られてやってきたのだ。 「あー、ジャンプーだ。いいなぁ」  事情を聞いてみると昨日の月曜日は千代ちゃんのお兄ちゃんがジャンプーを買ってこなかったのでまだ未読なんだとか。 「あ、あああ明宮さん、よよかったら読む?」  ジミーズの引矢がワザとなのかというくらいに噛みまくりながら千代ちゃんに読みかけのジャンプーを差し出した。  まだ途中までしか読んでないのに貸す辺り、千代ちゃんに気に入られようとしているのが見え見えだった。  まぁ、俺たちって女子と話す機会ほぼ無いしよく思われたいと思うのは当然のことだ。 「ううん、いいよ。まだ読んでるみたいだし。そう言えば、皆は普段どんな漫画読むの?」  千代ちゃんは話題を変えて俺たち三人に話を振ってくる。こんなクラスの片隅で全く脚光の浴びない俺たちに話しかけてくれるなんて、千代ちゃんは本当に優しいなあ。 引矢なんて嬉し過ぎて昇天してるし砂夜は「えーとえーとえーとエートエートエート」とエラーを起こしている。 「はははぁ。あのぉ、」  流石の千代ちゃんもジミーズ二人の反応に困惑していた。
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