独白

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私はあるまちで長い間教鞭をとってまいりました。 いわゆる問題児、なんて生徒もおりましたがそんなのは割合の問題で大抵の生徒はよく聞いてくれるいいこばかりでした。 しかしある時、とうとう重大な問題が発生しました。 いわゆる「いじめ」という問題です。 当時既に社会的に問題となっていましたから私は校長や他の先生方と連携し、対処いたしました。 いじめの首謀者は案外はやく見つかりました。私のクラスの不良です。担任であった私は個室で指導をしました。これが難しいのです。決して恐喝や恫喝、強要になってはいけません。それは教師のなすべきことではなく、それらをしてしまったら教師失格なのです。 人の仲などどうやっても気にくわないやつはいるものですから、私は仲良くさせるのではなく、滔々と彼の罪に関してを教えました。 数日後、いじめられていた少年は学校に姿を現さなくなりました。
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