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「もう、朝なん?」
リビングのソファーで寝ていたハデスを起こす。返事があったので、放っておいた。用事を済ませて戻ってきたら、彼はまだ、眠ってた。二度寝?のようだ。無理もないと思う。夕べは遅くまで、彼らは参加者の相手をしていた。
参加者の希望で、彼らはレストランで食事を取った。その後、要求に応えていたらしい。先に、主寝室で眠っていたので知らない。シマリスがドアを開けて、彼らを中に入れてくれた。
誘われたのだ。一緒にレストランに行こう、と。シマリスがいるから、と断った。実は、嫉妬の視線を浴びたくなかった。
「ごめんな。こいつ、朝が弱いんだ」
「へ?」
同じ時間に帰ってきた他のメンバーは、出かける準備が整っていた。中には、シャワーを浴びたばかりの人もいるが。五分以内に出発できそうだ。
ハデスが寝ている側で、膝をつく。肩に手を置いてゆする。「起きて!もう、始まるよ」彼の手が挙がる。起きるのか、思ったが。背中に手を回されて、引き寄せられた。
ハデスの胸に頬が当たる。彼の体温、呼吸音、心臓の音が一気に伝わる。自分の鼓動が早い。体温が上がり、全身が暑い。どうしたら良いか分からず、硬直した。
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