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心臓ばくばく、
そのうち口から飛び出してくるんじゃないかな。
全身に汗がじんわりと噴出している。
ワンピに自動消臭の柔軟剤仕込んでおいて大正解。
いざ出陣!
覚悟を決めて、
重い気の扉を開けた。
ギシッ、
嫌な音。
真昼なのに真っ暗な店内に踏み込むと、
数人の男客が一斉にあたしを見た。
ふっと口の端で笑うちょび髭、
やれやれという風に肩をすくめるガチムチ、
興味なさそうにスマホに目を落とす眼がね男。
あんたがたの期待してた目の覚めるような若イケメンでなくて、
悪うござんしたね。
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