ある女子高生の落日

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Bランク異能犯罪者『エッジバイス』調査報告書 異能者10人ほどのグループで某町を拠点に活動中…エッジバイスはそのリーダーだ。 罪状は殺人、恐喝など未遂も含め28件に及ぶ。 エッジバイスの恐ろしさは潜伏能力にある。 数年間我々が捜査を続けてきたが、その外見的特徴が複数確認されており…特定が困難。 戦闘型だけでないこともあり…近々、犯罪者ランクを引き上げる予定である。 逃走経路確保のための仲間との連絡などには漢字変換を利用した隠語を用いた偽名を多用し…潜伏しながら各地を転々としつつ非異能力者と連携し巨大な犯罪グループに拡大。 なお、現在ではエッジバイスの偽名のひとつが『越寺梅子』ということが判明している。 現在、偶然か同姓同名の無関係な一般人が確認されており混乱を避けるためにも早急に犯罪者の身柄を確保されたし。 ―対異能警察による極秘資料より抜粋。― 「隠語…か。」 こっそり対異能警察記録を読んだ若い男は、抑揚のない口調で呟いた。 「嘘であり、真…その意味を知る者は本人のみぞ。」 犯罪者が潜伏のために、暗号を使うのは普通のことだ。 ましてや、偽名も使う。 そして、逃げるためならば実在する人間の名前も名乗り…盾にし…貶める。 互いに秘密組織ならば、なおのこと。 秘密だから、闇に潜む。 何も知らず、知ろうとしないあなた方は知らぬ間にすべてを奪われてなお…無事でいられますか?
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