第1章

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「そうだな。だったらここなんかどうだ?」  行動の早い亜塔が何も考えずに本を抜いてみた。それは丁度優我が本を戻せないともがいていたあたりである。 「えっ?」  亜塔が本を抜いた瞬間、ばさっと落ちる音がした。しかし亜塔の足元には本が落ちていない。 「ん?」  全員が本を探して後ろを向くと、何と本が落下していた。 「ええっと」  抜いた場所とは違うところが落下する。その問題に全員の目が点になった。 「本物の不思議発見か?」  あまりに予想外なことに、桜太は興奮することもなく呆然と呟いていたのだった。
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