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それにしてもこの女の子、何か変だ。
具体的に『どこが』と言われると、見た目は普通のどこにでも居る女学生なのだけれど、何か違和感がある。
彼女の背中を追いかけながら、僕は駅の中を見回す。
細い廊下の様な場所で、規則正しく等間隔にホームに続く階段への入り口がある。
階段の脇の壁に数字が書かれている。
今見たのは18。
ざっと見て、ホームの数は30位はありそうだ。
普通の駅に比べたら多いだろう。
東京駅の在来線のホームだってこんなに多くはないはずだ。
やっぱりここは変だ。
「ねえ、ここは一体どういう所なの?僕達の他に誰も居ないの?」
今だって、僕と彼女以外、ここを歩いている人は居ない。
「他の人は用がない限りホームには行かないの。だってここは駅なんだから」
なるほど。確かに乗る電車が来ないのならホームに行く必要は無い。
「それなら君はどうしてホームに居たの?」
「それはその内説明してあげる。それより、ここの説明が先だね」
廊下の先に、更に下へと続く階段が見えてきたところで彼女は僕を振り返る。
「説明するけど、説明が全部終わるまで喋らないでね。私が質問しても、質問されたことだけに簡潔に答えて。いい?」
かなり真剣な顔で彼女は言った。これは頷くしかない。
僕が頷いたのを確認して、彼女は再び歩きながら説明を始めた。
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