ひまわり

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そのあと、切符を買ってきた羅夢と裕太が戻ってきたので電車に乗ってバスに乗ってと連れてこられた場所は… 『うわぁー!!綺麗!!こんなところにひまわり畑なんかあったんだね!!』 『樹音が喜んでくれて良かった。この前、裕太とSNSを見てたときに見つけたんだ。』 『そうだったんだ!!』 『他の花畑もあるから別のところも観に行こう!!』 4人で薔薇やラベンダー…色んな花畑を回った。 そんなとき… 『あっ、ごめん!!私、忘れ物しちゃった!!取りに行ってくるから、先に行ってて。』 『そうなの。なら、樹音も…』 『大丈夫、俺が羅夢に着いていくから、樹音は一磨と二人でぶらぶらしてきなよ。』 『えっ、でも…』 『そうそう。それに良いわよね、一磨?』 『別にいいけどさ。』 『なら、よし!!裕太、行こう。』 『そうだね。』 羅夢と裕太はそのまま歩いて行ってしまい、一磨と二人きりになった。 『羅夢大丈夫かな?』 『裕太がいるから大丈夫だろ。それに…』 『どうしたの?』 『いや、なんでもない。それより、行きたい場所があるんだ。着いてきてくれ。』 そう言って、私は一磨と二人でその場所に向かうのだが… 『えっ、どこまでいくの?』 『まだだな。樹音、悪いが俺と手を繋いでくれないか?そして目を瞑っててくれ。』 『へ?それってどういうこと?』 『まあまあ、とりあえず。着くまでのお楽しみだ。』 私は一磨に言われて、手を繋いで目を瞑った。 そのまま、一磨に任せて一緒に歩いていた。 『着いたぞ。目を開けても大丈夫だ。』 目的地に着いて目を開くとそこに広がっていたのは… 『凄い!!白いひまわり?!』 『びっくりしただろう?ここに連れてきたくて秘密にしてたんだ。驚いた?』 『驚いたよ、樹音。白いひまわりを見たの初めてだから。』 『このひまわり、イタリアンホワイトって言うんだ。』 『イタリアンホワイトかぁ、素敵だね!!』 『だよな…樹音。』 『なに?』 『俺…樹音のことが好きだ。』 『えっ?』 その言葉に私は固まりそうになった。 だって、ずっと思い続けていた人が好きだと言ったのだ。 『天てれにいた頃からずっと…おまえのことが好きだ。』 『う嘘?!』 『嘘のわけあるかよ。本当だ。』 『…本当に?これって夢じゃないよね?』 『夢じゃない。驚かせて悪かった。でも、返事はいつでもいいから。』 そう言って、一磨は私から顔そらして携帯を見ようとすると…私は一磨に抱きついた。 『樹音?』 『樹音も好きだよ。』 『えっ?』 『樹音も天てれの頃から一磨が好き。』 『マジかよ。めちゃ嬉しい。』 そう言って一磨は樹音を抱き締めてくれた。 そのシーンを二人が見ていたことも知らずに… だけど、私はとても幸せ。 こうして、一磨のそばにいれることがね。 ♪素晴らしい明日を信じていこう ひまわりのように咲き誇ろう
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