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『えっ、留学?!』
久しぶりの蘭七とのデートでカフェで休憩していると蘭七が報告したいとことがあると言われて俺はそれを聞いて驚いていた。
『そう、留学。色々学びたくて現地に2年ぐらい行こうかなって思ってるの。』
『それはかなり突然過ぎるだろ。』
『まあね、まだ家族と昌暉以外の誰にも言っていないからね。』
『それでいつ行くんだよ?』
『今年の春ぐらいかな?』
『そうか…結構早いな。でもどうして?』
『…私ねぇ、昌暉の側にいてもおかしくない素敵な女性になりたいの。』
『えっ?』
『昌暉が自分の夢に向かって頑張っている姿を近くで見てきたから私も負けてられないなって思ったの。…それに昌暉が遠い存在に感じちゃって苦しかった。』
『蘭七…』
まさか、蘭七がそんなことを言うなんて思わなかった。
蘭七も自分の将来をしっかり考えているんだなと改めて実感した。
ミラクルラビッツでリーダーをしていたときもそうだった。
他人にはお節介なのに、自分のことに臆病になる…そんな蘭七がほっとけなかった。
その頃から、ずっと蘭七に想いを寄せていた。
『こんなこと言ってごめんね。駄目なら、私と別れてもいいから…』
『俺は蘭七が留学から帰ってくるまで待つよ。…蘭七が近くで支えてくれたように、今度は俺が蘭七の夢を応援する。だから、これからも蘭七の彼氏として支えていきたい。』
『昌暉、ありがとう。』
こうして、冬が終わり…蘭七は留学していた。
もし、蘭七と俺がはぐれてしまってもまた巡り会えるような気がする。
それだけ、俺と蘭七の絆はとてもかたいんだ。
♪もしも はぐれてしまっても
また出会うだろう
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