悲しい始まり

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「エリスさまぁ~本当に可愛いですね、美しいですね!ちょっと無口で吊り目なところも非常にキュートです!どうですか今から私とお茶でも!先ほど私が焼いた菓子があるのですが?」 「良いわ、私の部屋で食べましょう。待ってるから持ってきなさい。」 先ほどの侍女から手渡されたカップを払いのけた少女とは思えないほどの対応、完全に笑ってはいないが少し口角も上がり誘われているのが非常に嬉しそうな雰囲気を醸し出している。先ほどのエリスがまとっていたオーラが灰色だとするなら現在はすがすがしい雲一つない快晴の青空と言ったところだろうか。 そして、何より多弁だ。ここでは可愛らしい少女に見える。 「では、少々お待ちくださいね!このレウス最短最速でお嬢様のお部屋に美味な菓子と茶を届けます!」 「えぇレウス待ってるわ。早く来てね?」 年相応の少女のような可愛らしい小動物的笑顔にズキュンとハートの中心を見事に射抜かれたレウスの目はハートになっていた。 クスクスとエリスが笑いその場から立ち去ろうとしたその時だった。 「あら、エリス可愛らしい顔も出来るんじゃない。あんな貧民のどこがいいの。」 最悪のタイミングで姉のレイネだった。
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