1人が本棚に入れています
本棚に追加
エリスが構え騎士たちがどこから来ても良いように臨戦態勢を取ろうとした、が要らなかったようだ。
ゾクッ
その場にいたエリスを除いたレイネと騎士たちは悪魔が自分達の首筋に鎌を当てているような感覚に襲われた。
「貴様ら塵芥如きが私のエリス様に指一本でも触れてみろ、貴様らの肉片が一片も残らない様に殺してやる。今すぐ離れろ。」
どす黒い執念や怨念を感じさせる声色に騎士たちは委縮しすぐに数歩下がった。無論、離れていたレイネは更に数歩後ろに下がることになった。
「エリス様…ケガは…」
エリスに近寄ってきたレウスは言葉で認識する前に視覚情報と嗅覚情報によってエリスの現状を認識し、更にどす黒い瘴気を噴出した。
「第2王女レイネ、アンタか…この趣も全く無いクセェ香水はアンタだな…主への侮辱は従者の俺が返してやろう。おいそこの騎士あの女に貴様のなまくらを渡せ。
「貴様暴言を吐くだけではなくそんなことまで!不敬な!!」
ブシャアァアア
言葉を発した騎士の頭と体は別れを告げていた。エリス以外は何が起こったのか全く分かっていない。剣速が早すぎて見えなかったのだ。
「ほら、次は誰がお別れしたんだ?」
先ほどのエリスと話していたレウスの優しい顔はどこにもなかった。
最初のコメントを投稿しよう!