第2話 天使
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両親を失った私には、 頼れる知人縁者が一人もおらず、 瓦礫の隅で 無機物のように横たわっていた。 飢えと寒さで 境界線を越えかけていた私に、 誰かが手を差し伸べてくれた。 私はその手を掴もうと 脆弱な身体に死力を尽くさせ、 顔を上げて眼を見開いた。
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