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「留奈夫人の全てを受け止める覚悟がないんなら、藤ヶ谷社長に留奈夫人をお返した方がよろしいですよ」
「それは出来ない…俺は留奈の16歳なるのを楽しみに待っていた。自分の嫁にする為に。今更、手放せない」
「・・・なら、キチンと・・・」
「それは・・・」
「依存されるコトに抵抗感じるのはどうしてですか?
貴方は留奈夫人に頼られているんでしょ?男として覚悟しなさい。この先、子供が産まれたら、貴方には今まで以上の責任が圧し掛かって来ますよ。妻一人も支えられない男に結婚する資格ないですよ」
「栗原・・・!?」
俺は『結婚』を軽く考えていた。
先を今を見つめないと。
留奈を父親の藤ヶ谷社長の元に返せないなら、俺が留奈を・・・
「ありがとう…栗原」
「俺の言葉ではないですよ。全部巽の押し売りです」
俺はイヤホンを外した。
「実は巽のヤツ…ある人から桐生社長と留奈夫人を離婚させるように言われていたようです」
「えっ!?」
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