(30)砂時計

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「誰に??」 「それは巽に訊いて下さい。 俺には全く見当がつきません・・・」 「そうか・・・」 「それよりも…留奈夫人の元に・・・」 「え、あ…でも、どう言えば・・・」 「それは自分で考えて下さい・・・」 栗原は俺の手許から受信機を取り上げる。 戸惑う俺を栗原は玄関先に押し出す。 「俺もトーマ社長も巽も影ながら、応援していますから…桐生社長」 「・・・」 「姑息な手段は止めて、真っ向からライバルと向き合うのか…捺」 トーマも玄関先に出て来た。 「誰がライバルだよ。あんなアイドルの卵をライバルだとは思ってない!!」 「強がり言って・・・早く行ってやれ!!」 トーマまで俺の背中を押した。
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