(31)刹那まで・・・

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大広間には6年2組のクラスメイト達が全員揃った。 「全員揃うなんて凄いわね」 「うん」 私と椿ちゃんが顔を見合わせて頷き合う。 「ところで、今夜、俊也さんも一緒よね・・・留奈」 「え、あ…うん。椿ちゃん、俊也さんに用事があるの?」 「留奈にはずっと…内緒にしてたけど、実は私・・・俊也さんのコトが・・・」 「ええ~っ!?」 思わず大声を出して驚いてしまった。 「椿ちゃんが俊也さんのコトを・・・」 「俊也さんって…彼女居ないんだよな・・・」 「あ、うん。スキなアイドルがいると訊いたけど…彼女は居ないと思う」 「アイドルか・・・」 「留奈…久し振り」 江上那子(エガミナコ)が私達の元に歩み寄って来た。 「那子、久しぶり!!」 彼女の父親は中堅の証券会社や放送局を傘下に持つ江上ホールディングの会長を務めている。
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