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私はリンの優しさに甘えた。
リンは同い年だけど、捺さんには無い包容力がある。濱部社長と同じ。
「…喧嘩するほど仲がいいの?それとも・・・仲が悪いから喧嘩するの?」
「こんなコト相談するのはリンには悪いと思うけど・・・捺さんの心が見えないと言うか・・・」
「どうせ、政略結婚だし、愛はないんでしょ?」
リンの言う通り、私と捺さんの間に愛は存在しなかった。
こんな強引な男・・・大嫌いだと思った。
「最初は嫌いだったけど…段々スキになったと言うか・・・」
4歳の私に宣言した通り捺さんは傲慢な王子様になって私の前に現れた。
「捺さんはツンデレで…ツンデレの人をデレさせるのはどうしたらいいと思う?リン」
「・・・ツンデレね・・・ふうん」
リンは頬に手を当てて考え込む。
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