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部屋に戻るなり、捺さんは呪文のように『愛してる』と囁いた。
寝室は直ぐ奥なのに、リビングのソファに押し倒して私を求める。
理性を失い、闇雲に本能のまま私を求める捺さん。
私達は最果ての場所で一つになった。
こんなにも深くつながり合ったのは初めてかもしれない。
捺さんの愛とカラダに押され、悦に酔い痴れて気が遠のく。
心地よく残るカラダの快楽。
どちらかの命が尽きるその刹那まで・・・
私達は愛し合う。
「愛してる」
捺さんは何度も同じ言葉を繰り返す。
互いの汗で吸い付き合う肌。
「…そう言えば・・・留奈から一回も言われてないな」
「えっ?」
捺さんは我に返り、冷静になった。
「何を?」
「愛してるの言葉だ・・・」
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