(31)刹那まで・・・

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_________ _____ 部屋に戻るなり、捺さんは呪文のように『愛してる』と囁いた。 寝室は直ぐ奥なのに、リビングのソファに押し倒して私を求める。 理性を失い、闇雲に本能のまま私を求める捺さん。 私達は最果ての場所で一つになった。 こんなにも深くつながり合ったのは初めてかもしれない。 捺さんの愛とカラダに押され、悦に酔い痴れて気が遠のく。 心地よく残るカラダの快楽。 どちらかの命が尽きるその刹那まで・・・ 私達は愛し合う。 「愛してる」 捺さんは何度も同じ言葉を繰り返す。 互いの汗で吸い付き合う肌。 「…そう言えば・・・留奈から一回も言われてないな」 「えっ?」 捺さんは我に返り、冷静になった。 「何を?」 「愛してるの言葉だ・・・」
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