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あの夜以来、私と捺さんの仲は蕩ける蜂蜜のように甘くなった。
今夜は以前から予定されていた捺さんの主要取引先のパーティ。
公の場で夫婦揃って出席するのは初めてのコトで緊張した。
捺さんのリクエスト通りセクシーなドレスに身を包む。
捺さんは私のドレスに合わせてゴージャスなペンダントをくれた。
彼のサプライズプレゼントに喜んだ。
「ありがとう…捺さん」
「俺が着けてやるから待ってろ」
「うん」
捺さんがケースから取り出し、慣れない手つきでペンダントを着ける。
何処か寂しかった首許が一気に華やかになった。
自分の手持ちのアクセサリーを試して着けて見たが、似合うモノがなく困っていた。そんなキモチを見透かしたような捺さんのプレゼントだった。
「似合うよ。留奈」
「とっても素敵よ。捺さん」
「玄関で設楽が待ってる。急ごう」
「はい」
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