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「その前にキスしよう」
捺さんは私の右腕を掴んで自分の胸許に引き込んだ。
「捺さんってば!?」
私は抵抗した素振りを見せながらも内心は嬉しかった。
捺さんと私は唇を重ねる。
キスの後、捺さんはジッと私の首許に顔を近づけた。
「この痣は…キスマーク・・・」
「捺さんの付けたキスマークですからね・・・」
「普段は髪の毛で隠れて見えなかったけど…目立つな」
今夜はドレスに合わせて美容院で髪をハーフアップにセットして貰った。
捺さんはクローゼットの扉を開けて、何かを探し始める。
「入りますよ。社長に奥様」
いつまでも経っても、出てこない私達を不審に思い設楽さんが部屋に入って来た。
「何をしてるんですか??社長」
「留奈の首許を隠そうと思って・・・」
「首許??」
「キスマークが見えると言うか・・・」
「それは社長自身が付けたんでしょ?もっと隠れた場所に選ばないから・・・」
「普段は髪の毛を下ろしてるから隠れてたんだ・・・」
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