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背筋がゾワッとした。
うわ~、と思い、自分の顔がいま、嫌な臭いでも嗅いだあとのような、しかめ面になってしまったのが自分でもわかった。
もろ、嫌いなタイプだった。
そう、あたしは顔に自信のある男が好きじゃないのだ。
ムカつくから睨んでやった。
そのときの、あたしの心の中の台詞は「何、見てんだよ」だった。
言葉に出せないから、声で凄めなかったけれど。
するとイケメンはあたしに向かって笑った。
は?
ますますムカついた。
ぜったいこいつ、あたしのことバカにしてるでしょ。
どうせ、入学式に寝坊するなんてバカな女だ、とでも思ってんでしょ。
あたしは、メラメラと腹の底からムカついたのだ。
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