第17話  急(せ)いては事を仕損じる

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 あ!  石ころに、つまづいた。  コケそうになったところを、腕を掴まれる。 「大丈夫か?」  翔太郎…。 「何で鈴が逃げんの」  何だか、顔が見れない。 「だって…」 「だって、何?」  あたしは何も言えず、斜め下を向いた。 「鈴、俺をちゃんと見ろよ」  恐る恐る、翔太郎を見上げた。  怒った顔。 「鈴、どっちが残酷だと思う? その気もないのにメシもらって美味しかったとか何とか言って、期待持たせるのと、はっきり断るのと」  あたしは唇を噛んだ。  翔太郎のしたことは正しい。  と、そう思うのだけど。
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