第17話  急(せ)いては事を仕損じる

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 翔太郎の住むマンションに着く。  402号室。鍵を開け、中に入る。  翔太郎が鍵を閉めた。  玄関のすぐ脇の部屋。  雪崩れ込むように部屋に入る。  ベッドの上に、押し倒された。  くちびるを塞がれる。  あたしは翔太郎の首に手を回した。  好き…。もう、どうにでもして。  熱い息が首筋を這う。  あたしのブラウスのボタンに翔太郎が手をかけたそのときだった。  ピーンポーン。 「ちょっとォ~、翔ちゃん帰ってるんでしょ~。荷物でふさがってて、鍵をバッグから出せないの、開けて~」  あたしたちの動きがピタッと止まった。 「母ちゃん? 何で?」
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