第17話  急(せ)いては事を仕損じる

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 結局、アメリカのお土産話を聞きながら3人で食事をした。  メジャーリーグを観に行ったそうで、ママと辰也、蘭の分も含めサイズの違う4枚の、お母さんがごひいきにしている日本人選手がいるチームのTシャツをお土産にもらった。  その選手のことは辰也も好きなので、あたしは弟の喜ぶ顔が目に浮かんだ。  話が盛り上がり、気がつくと9時を過ぎていた。  近いからいいと断ったのに、若い娘がこんな時間にひとりで帰るのは駄目だ、とタクシー会社に電話して呼んでくれた。 「このバカ息子は盛りがついてるからね、さすがにこんな時間に送りオオカミになるのはちょっとね~。君たちまだ高校生だし~」  やんわりと釘をさして、だから気にしなくていい、とタクシー代をくれた。
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