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結局、アメリカのお土産話を聞きながら3人で食事をした。
メジャーリーグを観に行ったそうで、ママと辰也、蘭の分も含めサイズの違う4枚の、お母さんがごひいきにしている日本人選手がいるチームのTシャツをお土産にもらった。
その選手のことは辰也も好きなので、あたしは弟の喜ぶ顔が目に浮かんだ。
話が盛り上がり、気がつくと9時を過ぎていた。
近いからいいと断ったのに、若い娘がこんな時間にひとりで帰るのは駄目だ、とタクシー会社に電話して呼んでくれた。
「このバカ息子は盛りがついてるからね、さすがにこんな時間に送りオオカミになるのはちょっとね~。君たちまだ高校生だし~」
やんわりと釘をさして、だから気にしなくていい、とタクシー代をくれた。
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