第18話  猿も木から落ちる

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 と念を押すあかね。  あたしがまるで鬼みたいじゃないの、それ。 「わかってるよ、あのタイミングでわざとファウルなんてあるわけないもん。ちょっと焦っただけなんだって、さすがに素人のあたしにもわかるよ」  その日、そっとしておいた方がいいと思って家にまっすぐ帰ったのだけれど。  あいつは落ち込んでいるだろうから、電話もしなかったし、あいつからも来なかった。  どうしただろうって、気にはなっていたんだけど。  翌日の朝、隣のクラスを覗いたら、ああ、机に突っ伏して、相当落ちてるな、翔太郎。 「あ、福田さんだよね。ちょっと待ってね、呼んでくるから」  翔太郎のクラスメート、野球部の金子くんの袖を引っ張り、 「ううん、呼ばないで。やっぱそっとしとこう。じゃあ、」  とあたしは自分の教室に戻った。  休み時間、あたしは隣のクラスには行かなかった。  向こうからもこなかった。
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