206人が本棚に入れています
本棚に追加
/576ページ
「だからおまえと話したくないって言っただろ、当たってしまったら、おまえに悪いから…」
あたしに悪い? 何だそれ、余計わかんない。
「突っかかっていかなきゃ、突っかかって来いって言うし、突っかかれば、話したくないって言うし。面倒くさいったらありゃしない。一体、あたしはどうすればいいのよ」
「あ? この前のマネージャーのとき? だから、あんときと状況が違うだろ」
「…あ、そ。何だか、言ってる意味、ごちゃごちゃしてんだけど。要するに試合に負けたのに練習できない、テスト勉強もできない、できないづくしだからあたしの顔も見たくないって、そういうことなんだね!」
「ああ、そういうことだよ。わかったらしばらくそっとしといてくれよ」
「慰めも必要ないってか~。あたし、どうしたらいいのよ」
「どうもしなくていいよ」
「そうやってひとりで抱え込んで、イライラして、バカじゃないの!」
「ああ、どうせ俺はバカだよ!」
「やだ、何、開き直ってんのよ」
「田宮、いい加減にしろ」
中川先生があたしたちの間に割って入った。
最初のコメントを投稿しよう!