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新しい制服。
真新しいブレザーにしわひとつないスカート。
なんか、蘭とのさっきの追いかけっこのせいで、すでにくたびれたように感じる。
と、そんなことを考えている余裕はすでにない。
公園の中を突っ切った方が、駅までの近道だ。
いい閃きだと思った。
けれど…。
それが裏目に出るなんて思ってもみなかった。
公園にあるブランコの端にリードを引っかけて、一匹の犬がいた。
わりと大きい犬だった。黒と茶色の、耳がピンと立った犬。多分、雑種だろう。
飼い主と思われる人はベンチで寝ていた。
あたしは油断した。
リードが繋がれてあるから、大丈夫だと思って公園内を勢いよく突っ切ろうとしたのだ。
ワンワン!
いきなり犬があたしに向かって吠えた。
やめて~、吠えないで~。
犬は好きだけど吠えられると怖い。
あたしは猛スピードで走った。
100メートル十三秒台。まあ、足だけは速いと思う。
ところが…。
後ろにもの凄い気配を感じた。
なんと、繋がれていたはずの犬があたしを追いかけてくるのだ。
嫌~!
制服かじってない?
駄目~。来ないで!
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