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同窓会当日、久しぶりに会った友達と楽しく会話していると、N君が来たと誰かが言った。
待ってましたとばかりにそちらの方に振り向いた私は、絶句した。
ダルマのように膨れ上がった身体、頭の後頭部が薄くなっている男性がそこにいた。
「嘘…でしょ…」
あまりの変わりように、本人なのかと疑った。別の人ではないかと辺りを見回したが、それらしき人はどこにも居なかった。
「いやー、幸せ太りしちゃってさー。」
そう言って笑っている彼の顔は、当時の面影があり、本人なのだと現実を突き付けられた。
10年で人はこんなに変わってしまうのかと、ショックを受けた。
時の流れは残酷だなと肩を落とし、小さくため息をついた。
―End―
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