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オニールは、子どもの頃からずっと、背が低かった。
それを、冷やかされながら育った。
ぼさぼさの髪と低い鼻で、決してよい顔立ちとはいえなかった。
いつも、明かりとりのたて穴から「空」を見上げていて、みんな変わり者とうわさしていた。
みんな、あまり近寄ろうとしなかった。
オニールの親ですら、最近は、オニールを遠ざけるようになっていた。
でも、オニールには、いっしょに「空」を見あげてくれる人がいた。
だから、それでいいと思えるのだ。
もともと、人といっしょにいるのは得意ではない。
ひとと話すのも緊張してしまう。
オニールは、いつも明かりとりのたて穴から「空」を見上げていた。
シンシヤはまわりの者たちを無視して、そんなオニールのそばにやってきた。
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