第一章 招待状

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 その顔は、微笑を浮かべていた。取り憑いていた何かが抜け落ちたように爽やかだった。  だが、そんなことより何より――  僕?  その顔は俊輔自身だった。  自分とそっくりな顔がそこにあった。まるで鏡を見ているかのようだった。  黒髪か、金髪か、黒い学生服か、白い学生服か、の違いで、他はすべて同じ。自分と生き写しの双子の兄がいるかのようだった。  俊輔と少年はたっぷり見つめ合っていたように思えたが、実際にその時間は一秒にも満たなかったかもしれない。  ぷあーんという大きな警笛、車体が急制動をかけるギギギギという音、女性の悲鳴、すべての音が戻ってきた。  少年の身体が吸い込まれるように鋼鉄の車体に押しつぶされた。
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