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「そういえば細野さん婚約したんだっけ。」
軽い苛立ちから彼女の彼氏自慢を遮った。
「そうなんですよ!もう彼ったらね君がいないと死んじゃうなんて言って100カラットの指輪くれたんです!」
ったく、このカレッタラ女め。庶民が100カラットなんてかえるわけねえだろ。
「浅野先生も彼氏作ればいいのに。」
特盛定食を咀嚼する私を覗き込むとフフフと笑った。
「彼氏いても、めんどくさいだけじゃない。」
「うーん、そうかなあ?だって奢ってくれるし、なんでも買ってくれるし良いことづくめじゃないですか!」
それはあんたの彼氏が、だろ。
「細川さんの彼ってお仕事なにしてんの?」
さりげなく、至って然り気無く。
「IT企業の人なんです。」
出たよ。
今流行りのIT関係。
「そうなの。」
「あ、でも出会いはナンパだったんですよ!ナンパで結婚まで行くなんて普通あり得ないですよね!」
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