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「えー今回の中間テストですが、このクラスは最下位でした。」
言いながら答案用紙を返却していく。
「君たち、もう少しやる気を出しましょう。私のクラスが最下位というのはちとマズイ。せめて下から二番目とかで。」
以上でホームルーム終了。
その時、立ち去ろうとする私の前に一人の女子が立ち塞がった。
「先生、今回最下位ということでしたが、私の点数はいかがでしたか?」
「いかがってなに?」
「私は自分ではベストを尽くしたつもりです。校内何位でしたか?」
我がクラス一番の優等生....だったと思うがなんて名前だったか。
キリリとした瞳で見返されるとこちらの方がたじろいでしまう。
「えーと、後藤さんは....」
「加藤です。」
「あ、そうか。加藤さんは確か校内二位だったわね。」
その瞬間彼女の目がクワッと開いた。
「なんですって?私より上がいるということですか?」
「当たり前でしょ。二位ということは一位がいるということで一位がいるということは....」
「そういうことを聞いてるんじゃありません!」
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