トドですが何か

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「じゃあなに?」 頼む、帰らせてくれ。 今日は特に気だるいのだ。 「一位は誰ですか?」 「一位は....忘れたわ。」 あからさまな舌打ちをされる。 「先生、先生がこんなだからうちのクラスも最下位になるんですよ。」 怒りの矛先が私の態度云々の話になってきた。 「もっと教師として自覚をもってください。」 決してわざとではないが時計を見上げ溜め息をつく。 「佐藤さんさ」 「加藤です。」 「あそうだ。加藤さんさ、あなたの秀才振りには私も感服してますけどね。そう人に食って掛かる癖良くないと思うわよ。」 途端に彼女の顔が青くなった。 「すみません、つい同級生に話す態度で....」 君はクラスメートにこんなに強く話してるのか。 「以降気を付けますので内申点は下げないでください。」 今度こそわざと舌打ちをして踵を返した。
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