2016.6

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2016.6.14.Tue. いままで幾度となく味わってきた 「失う」ということ いつだってわたしは「失う」痛みから 目を背けて逃げてきた でも、そろそろ大人にならなくちゃ ぽっかりと空いた胸の穴 強い激しい痛みを伴って 常にわたしに「失った」記憶を 鮮明に蘇らせる この痛みに耐えたらわたしは大人になれるのかな 20歳のわたしの小さな目標 「子供から卒業すること」 年齢的な問題じゃない わたしはずっとお子様だったから 精神的にも身体的にも わたしは心に強く誓う 「もう子供だなんて言わせないよ」と いままで幾度となく味わってきた 「絶望」という感情 どうしてもわたしは「絶望」に とらわれてしまって抜け出せなくなる でも、そろそろ前を向かなくちゃ 風通しのよくなったわたしの左隣 切なく苦しくなる胸に 「絶望」の雲が薄く広がり 心をまた黒く染めていく この雲を自分で晴らせるだけの力がほしい 20歳のわたしの小さな目標 「成長して大人になること」 身体的な問題じゃない わたしはずっと成長を止めてたから 必要な技術、力を身につけずに わたしは心に強く誓う 「いまの自分にない力を身につける」と 「成長する」ってひとくちに言っても 具体性がないから いまのわたしには中身が掴めない でもたぶんがんばれるはずなの わたしひとりだけのためにわたしは この道を選んだわけじゃないから わたしのことをわたしよりも 思ってくれている彼のために わたしは成長しなくちゃいけないから 自分のためにはがんばれなくても 他人のためならがんばれる わたしはそういう虚しい人間だから だからわたしは歩みを止めない 前へ、前へ 歩み続けていくしか方法を知らないから 進め、20歳のわたし。 わたしと、何よりも愛する人のために。 ひとまわりも、ふたまわりも大きくなって またあなたのもとへ帰ると誓うから
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