57人が本棚に入れています
本棚に追加
目星はもうつけていて、まずはボルタリングを始める事。運動不足解消にもなるし、初心者でも始めやすいのと話題なので乗っかってみたいという単純な理由。
ロッククライミング体験を室内で気軽に出来るので面白そうだ。
あとは株。今回自分で少しの期間だけでも店をやってみた時に、資産運用についても興味を持った。
でも全く分からないので、セミナー等に足を運びどういうものか知りたいと思ったから。
既に2つ共ネットで予約しているので、準備は万端。必要な物を揃えて行くのを待っている状態。今日は、ボルタリングの体験教室の初日なので期待も高まっていた。
大きなビルの一階で入り口から見た雰囲気はスポーツジムみたいだったが、奥からセメント色のゴツゴツした壁とカラフルな印が見えた途端ワクワクして来た。
受付の人に案内され、ロッカーで着替えを済ませるといよいよ体験の開始だ。4人の内私以外の3人は友達で仲良く話をしている。
ポツンと1人だけ蚊帳の外だったが気にしない事にしよう…と自分を励ましていた。
「皆さんこんにちわ!今日体験コースを担当させて頂く清水冬馬(しみずとうま)と申します。宜しくお願いします」
背がスラッとして程良く筋肉がついる笑顔が素敵なお兄さん。体験コースにこの人を持ってくるのが良く分かる。優しそうだし、頼れそうだし…この人のファンになって通いたくなる作戦。
見事に私は作戦にハマってしまい、このお兄さんの事が気に入ってしまった。
まずはみんなでストレッチから始める。使う道具の説明やホールドの種類持ち方等熱心に教えてもらえる。
でも私は話は殆ど入らず、清水さんの笑顔に見惚れながら勝手に妄想を楽しんでいた。
こんな人が彼氏になったら尽くしてしまうんだろうな…。
「今日はパスタが食べたいな」とか会話しながらウインドウショッピング。
彼が私のショッパーを持ってくれて、たまにチラチラ視線を送ってくれる。
「何?」と聞き返すと「今日は珍しくスカートなんだね」とか褒めてくれて、私は足さばきを気にしながらそっと彼の腕を掴む。
といった具合に勝手にデートまで話を進めてニンマリと笑っていた。
最初のコメントを投稿しよう!