今、想いを紡いで

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「今も?」 「……今も、好きなの。……ずっと、あの時から……好きって、言えなかった」  らしくなく、自分の気持ちを全て話そうとすると、仁木君の大きな掌が私の目元に触れる。 「俺も愛梨のこと、ずっと前から、今も、大好きだよ」 「……へ」 「でも、工藤と上手くいってたから、身を引いてるつもりだった」  そのまま引っ張られ仁木君の胸に抱かれると、私は恐る恐る仁木君の背中に手を当てた。 「……仁木君のことが好き」 「やっと、会えたね」 「もう……離れたくない。……一緒に、いたい……」  好きだ、好きだ。 溢れてくる……。
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