今、想いを紡いで

33/34
前へ
/361ページ
次へ
 そして後日、有希に呼び出され食堂に行くと、そこには工藤も一緒に俺を待っていた。 「仁木、久しぶりだな」 「久しぶり」  愛梨から工藤に、工藤から有希に情報は伝っているらしく、何を言おうかと考えあぐねる。 「愛梨、会いに来たんだろ」 「うん、会いに来た。……何か、ごめん」 「何で謝んの。謝られると惨めな気持ちになるんですけど」  そう言っても二年も付き合ってきた彼女、何も思わないわけではないだろう。 「愛梨が仁木に会いたいって、アピールしてくるから」 「っていうか、一色さんと伊織君、ピュア過ぎない?私、二人の気持ち聞いた時、ビックリしたもん……」
/361ページ

最初のコメントを投稿しよう!

54人が本棚に入れています
本棚に追加