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~工藤雅人~
仁木と愛梨が付き合い始めて、丸一年を通り越した冬。
クリスマスイブに、俺は有希とカフェでケーキを突っついていた。
「一色さん達は、今日イルミネーション見に行くって言ってたね。いいなぁ」
「いいなぁって、お前も彼氏いるだろ」
「まぁねぇ」
夏頃に新たな彼氏ができた有希は、いつ会っても惚気ばっかりで呆れる。
でも、とても幸せそうな姿に、悪い気はしない。
俺はというと、まだ少し愛梨を引きずっている。
今まで付き合った人の中で一番長続きしていたし、一番可愛かったし……。
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