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お酒が強くない愛梨は、久々にシャンパン一杯を飲んだだけでフラフラし、片付けをする前にソファに背をつけた。
「ごめ……大丈夫、後で片付けるから」
「たまには任せて」
ぼーっとしている愛梨を横目に、シャキシャキお皿を洗う。
料理を作るのは苦手だが、今レストランの厨房でアルバイトをしており、皿洗いは得意だった。
そのうち目を瞑った愛梨を見て、微笑ましい気持ちになり、ブランケットをかける。
今日は特別なイブだし、愛梨の意識がはっきりしてから帰ろうかな。
俺は鼻歌を歌いながら、テレビのリモコンを握る。
しかし、愛梨が背中になだれ込んできて、俺は体勢を整えると前から抱き留める。
「きついなら、もう寝たら?」
「……仁木君」
「んー?」
「……好き」
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